3/12
前へ
/141ページ
次へ
「なずなちゃん、柊ちゃんとお父さんはなんて?」 チエさんの問いかけが聞こえたけれど私は頭の中を整理したくて黙って立ってしまっていた。 「なずなちゃん、、、?」 「はっ!ごめんなさい。ぼーっとしちゃって、、、来てくれるみたいです」 ダメだ。何も頭に入らない。 「そう。それは良かったわ。なずなちゃん、大丈夫?疲れてるんじゃない?」 違うよ、、、チエさん、、、 「いえ。大丈夫です。」 大丈夫、、、ではないけどただ戸惑っているだけ、、、 「それじゃあ一緒に準備、お願いね。」 「はい!」 その後の事は実はあまり覚えていないの。 チエさんの手伝いをしながら私は頭の中に入り込んで消えてくれない柊さんを思っていた。 お腹がいっぱい そんな感覚に似ている。 胸がいっぱい ああ、私の止まらないこの思いは一体どこから湧いてくるのだろうか、、、?
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加