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─────コウヤぁ"!」
────ッッ!!
知らない解けない覚えの無い。そんな唄を聴いては、何処か浮世めいた気分で逃げ回っていた耳を劈くかのように、叫び声は投つけられる。
産まれて初めて聞いたドス入りの女声にビビり散らしながらも、俺はその真意を本能的に察知して、声元の待つ岩陰へと飛び込んだ。
「うぉぉおっし!、ハァ……コレで、ハァ……合ってんだよな!?」
気力を振り絞って飛び込み終えた先、横で待っていたヒルメに確認を取る。
「えゝ、後は伏せといて下さい! 直で見たら失明 間違いナシなんで!」
若干 不穏なワードを挟みつつも、恐ろしさがウソのように消え、元のトーンで応えるヒルメ。しかし元なのは声だけだった。
髪や腕は白銀に煌めき、眼は蒼碧に染まり、全身には赤い隈取りが迸り、背には太陽の如き後光が射していた。
美しさを遥かに通り越して、恐ろしさすら感じさせるその容姿は──、
最早というか間違い無く、現実というモノが置き去りにされた、常識というモノが掻き消された姿だった。
……女神だった。
「……、──っっ参ります」
静かに静かにつぶやいた。誰に向けたのか、俺を追いかけてきていたバケモノにだろうか、それとも自身にだろうか。俺じゃないことだけは確かだった。
『此処に納めし祝詞を以て、
我希めりは破魔なる光。
──今っ、万和 荒みし悠久を越へん!!!』
『唸れ!! 燼 魔 滅 霊 掌 !!!!!』
この世のものと思えぬ叫び声が谺したその瞬間、焼け付くような爆音と衝撃が、背中を強く劈いた。
限界まで閉じた瞼の向こう、崖下の一帯。
今、まさに太陽は落ちて来たのだろう。
熱く眩い閃光、紅の一色。世界はそれだけに包まれた。
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ようやく一話が終わった気分です。ここまで読んでくれた皆様、本当にありがとうございます。
意味不明なタイトル、長ったらしい展開、クセの強い文章。皆様の応援に頼り切るヒモみたいな本作ですが、コレからも頑張って参りますので、皆さま応援——
よろしくお願い致しますm(_ _)m
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