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あからさま過ぎる対応に、顔を曇らせヘソを曲げるヒルメ。
しかし、うるんだ視界の先で俺から零れたリアクションは、そんな澱んだ空気を快晴にしてしまうほどに、彼女が、そして自分自身ですら考えもしなかった一滴だった。
「……美味ッま、!!」
軽く咀嚼を続けながら唐突に飛び出したリアクションに、彼女は "!!" と頭に浮かべながら、目を開き固まった。
それでも急変した容疑者 X に戸惑いと警戒を込めたにらみを効かせていたが、やがて口から塊が消え饒舌になると共に、その手に握られたアンパンや牛乳の姿も消えていった。
「ササミと魚の中間?みたいな、しっかりた食感で、脂っぽさがあんま無い。このしょっぱいソースみたいな、"ショーユ" だっけ?も結構……うん。──好きだわ。コレ、おいしい」
まだコチラを訝しむジト目。
「…………お世辞じゃねーヨ?、ですよ?」
ボソッと呟きながら、二口目を頬張る。
「っ、ふ、フフ、」
「……?」
「んふふっ!、」
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