3-2 暗がり怖がり独りよがり

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「イッヒィィッヒヨォ!!れ!!!?っっ、 ヘェアア"ア"(上B)!! ──イキナリ何すんじゃぁクソガキ!! 呪われたらどうすんだよ!! 死んじゃうぞ! 俺が!!」 「どっから声出してんですか……バタートラップに火ぃ付けたネズミでも もうチョット綺麗に鳴きますよ?、というか洞穴通るだけで人間は呪われません! ホラ、下らないウソ泣き止めて早く………  ──ガチで泣けとも言ってませんよもう!!男としてのプライドとか無いんですか!?」 「………う"っ、ひっぐ……な"いよ~あるワケないじゃんかよぉ~~見たらわかんだろ?チ○コ付いてるかも分かんなかったろ!?、つーかマジで無理なんだってばこういうのぉ!! なぁ頼むよぉ、せめて出口まで付いて来てくれよぉヒルメ様ぁ」 「ちょっ、足に引っ付くのやめて下さい。その顔と声でズルですよ!!それに私はやる事が山づ── 「あっ、そうだ!! アンタ家が直るまで住むトコねーじゃん?野宿なんてヤじゃん?、俺の家に泊まるってのはどうよ!!」    「……え、      い、良いんデスか?」  奥に(たたず)む炭のオブジェを見やり、あからさまに嬉しそうな目を浮かべるヒルメ。  そりゃそうだ。葛藤する理由なんてある訳ないないナイジェリア(古文A)。どうせ()()()ってのも家のリフォームだろうし。 「だ、騙されませんよぉ、」  そう緩く釣り上げた眉で(のたま)う彼女だったが、俺を振り解こうとする力は徐々に弱っていった。どうやら図星らしい。 「へっへっへ~、ハイ決まりぃ!」  ついに力がゼロになったのを確認して、へタレのクソガキはニタニタと笑みを浮かべながら立ち上がった。  幼女は何も言わずに、何も言えずに、ワザとらしくため息だけを鳴らして。そしから少し悔しそうな表情を浮かべた後、照れ臭そうに。さし出された土まみれの手を握った。  小さな 2 つの影は今、口を開けて待ち構えていた洞穴の巨影へ、スッと音も出さず溶けていった。
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