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「イッヒィィッヒヨォ!!れ!!!?っっ、 ヘェアア"ア"(上B)!! ──イキナリ何すんじゃぁクソガキ!! 呪われたらどうすんだよ!! 死んじゃうぞ! 俺が!!」
「どっから声出してんですか……バタートラップに火ぃ付けたネズミでも もうチョット綺麗に鳴きますよ?、というか洞穴通るだけで人間は呪われません! ホラ、下らないウソ泣き止めて早く………
──ガチで泣けとも言ってませんよもう!!男としてのプライドとか無いんですか!?」
「………う"っ、ひっぐ……な"いよ~あるワケないじゃんかよぉ~~見たらわかんだろ?チ○コ付いてるかも分かんなかったろ!?、つーかマジで無理なんだってばこういうのぉ!! なぁ頼むよぉ、せめて出口まで付いて来てくれよぉヒルメ様ぁ」
「ちょっ、足に引っ付くのやめて下さい。その顔と声でズルですよ!!それに私はやる事が山づ──
「あっ、そうだ!! アンタ家が直るまで住むトコねーじゃん?野宿なんてヤじゃん?、俺の家に泊まるってのはどうよ!!」
「……え、
い、良いんデスか?」
奥に佇む炭のオブジェを見やり、あからさまに嬉しそうな目を浮かべるヒルメ。
そりゃそうだ。葛藤する理由なんてある訳ないないナイジェリア(古文A)。どうせやる事ってのも家のリフォームだろうし。
「だ、騙されませんよぉ、」
そう緩く釣り上げた眉で宣う彼女だったが、俺を振り解こうとする力は徐々に弱っていった。どうやら図星らしい。
「へっへっへ~、ハイ決まりぃ!」
ついに力がゼロになったのを確認して、へタレのクソガキはニタニタと笑みを浮かべながら立ち上がった。
幼女は何も言わずに、何も言えずに、ワザとらしくため息だけを鳴らして。そしから少し悔しそうな表情を浮かべた後、照れ臭そうに。さし出された土まみれの手を握った。
小さな 2 つの影は今、口を開けて待ち構えていた洞穴の巨影へ、スッと音も出さず溶けていった。
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