夢の中の美女

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夢の中の美女

 僕は、夢の中にときどき現れる美女に、恋をしてしまった!  彼女は誰なんだろう?  今晩も現れた! 「君は誰?」 「夢の中だけに現れる妖精」 「名前は?」 「今のが名前」 「へぇ~、君と友達になりたいんだけど、何て呼べばいい?」 「『夢の中だけに現れる妖精』、略して、『夢精(むせい)』って呼んで♪」 「む、夢精ッ?!」  何か、ドキッとするな~……。 「私のことが好きなら、思いの丈を、大きな声で、『夢精ッ!』って、何度も叫んでみてよ!」 「夢精ッ! 夢精ッ! 夢精ッ! 夢精ッ! 夢精ーーーッッッ!!!」  ー パシーンッ! ー 「真夜中に、ご近所さんに丸聞こえの大きな声で、『夢精ーーーッッッ!!!』って、おめえ、バッカじゃねぇのッ! 寝ボケ過ぎッ! 中学生かッ! いくつだよ、オッサン!」  妻の、思いっきりなビンタと冷たい視線が、僕の頬と心に突き刺さる……♪
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