冷たい人――からのメッセージ

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 そこに数人の鑑識員が到着し、遺体や二階の部屋を含めた捜索を済ませると、事件性は皆無で、自殺と断定した。  その上で、イナヤの遺体を到着した救急車に収容した。  その時、警官がアズサに、 「彼の火葬をするためには、主治医から死亡診断書を受ける必要があるんですよ。 一般的には彼の身内が受けるのが普通なんですが、彼には身内がいないようなので、貴女が受けてあげてくれませんかね?」 「分かりました。彼が私のことを好きになってくれたということなんで。 身内がわりということですよね」 「おー、ありがとう。助かります。じゃ、後の事は宜しく」  という訳で、警官と鑑識員たちは戻って行き、サヤカとアズサは救急車に同乗することになった。
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