冷たい人――からのメッセージ

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「それは、そうかも‥‥」  サヤカは、またベッドに近付いた。  さっきは男の顔を見ただけだったが、少し落ち着いたので、男の傍まで行くと、羽毛布団をめくった。するとアズサが、 「どうやって入ったのかしら‥‥?」 「多分、窓からでしょう。開いてるじゃん」 「違う。窓は私が開けたの。その人から臭いがしそうだったから」 「じゃ、どういうことかしら‥‥?」 「そっか‥‥。私がゴミ出しに行ってる間だと思うわ。 私、ゴミを出した時、ゴミの整理をするクセがあるから」 「ふーん‥‥。だけど、どうしてアズサの部屋で死んだのか‥‥?」  サヤカが、ふと男の上着のポケットを見た。 「何か入ってるみたい‥‥」  指を入れると、中からUSBメモリが出てきた。 「ここに何かヒントがあるかも。パソコンあったよね? 借りるよ」 「ん。お願い」
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