冷たい人――からのメッセージ

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「さー、どうするアズサ」 「勿論、行くわよ」 「だよねー。で、何処へ?」 「警察」 「ピンポーンと言うか、通報だよね。その前に、彼が言っていたように、この文面を編集して、山とか全財産といった部分を削除しないと。フォルダも」  サヤカは、てぎわよくイナヤが残した文面を編集すると、 「さー、これでいいわ。じゃ、警察を呼ぶわよ」  スマホを出して通報した。  アズサは、イナヤの遺体の前に行くと、合掌し黙祈(もくとう)した。  サヤカも通報を終えると、アズサの傍にいって同様のことをした。 「まさか今日が、こんな1日になるなんて、夢にも思わなかったわ‥‥」  アズサはサヤカの横顔を見ながら、 「勿論、私もよ‥‥」
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