9.恋はお終い、小さくても愛なの①

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 そこで小鳥はふいに呟く。 「よかったら。うちに来てみる? 今日もお祖母ちゃんと一緒に編む約束しているんだけど」  今度の彼女は『え!』と固まった。 「あ、ごめん。唐突に、家も反対方向だもんね」 「いえ。是非! 車屋さんも見てみたいです」  小鳥が何も言わなくても、彼女は自転車を置いてくると走っていった。  その後、一緒にバスに乗って空港通り向こうの龍星轟まで。バスの中でも、眼鏡の彼女といろいろと話をした。結構、気が合うことがわかった。  彼女の名前は、野口菫。バスを降りる時には、小鳥はもうスミレちゃんと呼んでいた。
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