2357人が本棚に入れています
本棚に追加
/586ページ
それを裸になった妻にはなにをしてもいいとばかりに、英児は琴子の露わになった素肌を上から下へとねっとりと舐めまわしている。
「あ、あん……、はあ、あ、え、英児、もう」
首元から、胸元、乳房、赤い胸先、お腹とへそ、そして……黒い毛の茂みから、太もも、白い足をつたって、とうとうつま先まで。
「だめ、そこは洗ってからに、して」
琴子は目をつむって喘いだ。英児もそこでやめた。
彼も慌ただしく労働の汗を吸い込んだティシャツと作業ズボンを脱ぎ捨て、琴子の手をひっぱりバスルームへ。
「もう我慢できねえから、いいな……、琴子」
シャワーがある壁に手を突かされ、彼が後ろから琴子の耳元に囁いた。英児の声もしっとりしていて、琴子の耳に濡れたような吐息がふれたので、もう力無く頷くしかない。
「いまの俺、ガキの俺。どっちがいい」
「いまの、あなたが、いい」
「だろ。琴子も、俺だけのものだ」
こんなところで聞かれて、そんなわかりきったことやっぱりまだこだわっている英児の、でも必死な愛撫に琴子はついに、とろけるような吐息をこぼして、甘く堕ちていく。
最初のコメントを投稿しよう!