◆ ヤンキー君、いらっしゃい☆

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 ―◆・◆・◆・◆・◆―  まさか。あんなに嫉妬するなんて思わなかった。  だって。あれって英児さん自身だよ? なのに昔の自分を気に入った奥さんを見て、あんなになるなんて……。  土曜日の英児の本気が凄すぎた。  俺と悪ガキの俺、どっちがいいんだよ――とあんなに何度も責められるとは思わなかった。  月曜日になっても、琴子は身体にきしみを感じる。  仕事の帰り、今日も銀色のフェアレディZに乗って、帰宅。  助手席には買い物袋、今夜の夕食の食材。そして、お盆の準備を少しずつ。  ガレージに車を駐車して、エンジンを切る。 「なに着ていこうかな。英児さんの実家に行くのに」  そんなことを呟きながら、買い物袋片手に運転席を降りる。 「琴子ーーー!」  ガレージの入り口に慌てたように駆け込んできたのは、矢野専務。琴子はギョッとする。いつも、帰ってきた琴子を優しくお出迎えしてくれるのは夫の英児なのに。そんな新婚さんを気遣って、矢野さんも武智さんもそっとしてくれているのに?
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