愛しいポテチ

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愛しいポテチ

ごちそうさまでした、と夕食を終えて、ハナコさん、鼻歌混じりに冷蔵庫を開ける。 「ハナコ。食べたばかりでしょう?」 「うーん。何か足りないんだもん」 「…全く、あんたが今日は余り食欲がないって言っていたから、あっさりした物を出したのに…」 ペロリと舌を出し、へへへと笑うハナコさん。 …僕も確かにちょっと、物足りないかなぁと思っていたかなぁ。 「あ。ポテチ見っけ!」 やったーと早速手に取り、テーブルに持っていく。 お皿を棚から出して、ポテチの袋を破く。 …ハナコさん、はさみを使った方が、綺麗に袋を保存出来るよ。 僕が思う事を、お母さんが叫んでいた。 「まあいいじゃん、いっただきまーす」 一気に口に頬張る。 ん~おいしい!と目を細める。 「…食べ過ぎるとまた胃にくるからね。聞いていないだろうけど」 お母さん、ため息ひとつ。 …僕も、ため息。 結局。こうなるんだよね。 「胃が重い…お母さん、胃薬持ってきて~」 …急に食べると、胃腸に負担がかかるんだよ? 気をつけてねハナコさん。 「あー、もっと食べたかったぁ…悔しいな」 …反省はないんだよね。
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