28人が本棚に入れています
本棚に追加
1 上弦の月
花side
朝、いつも通りに海斗くん達と学校に登校し、
いつも通り海斗くん達を囲むように集まった女子生徒達。
黄色い歓声があがる。
私は海斗くん達に、海斗くん達は女子生徒達に
囲まれながら昇降口に向かう。
自分の下駄箱を開け、中に入っている白い紙を回収
海斗くん達に怪しまれないように内容を確認する。
私のことを海斗くん達が教室に送り届けてくれる。
花[ありがと! 授業頑張ってね✨]
海斗[あぁ、またお昼]
花[うん!バイバイ]
緑[また会いましょう。]
赤馬[おう!]
桜&椿[バイバイ~👋]
鶴[また]
そう口々に言う“雲外蒼天”の皆
皆を見送ってから教室に入る。
花[おはよう!遼ちゃん!]
遼[おはよう。花 今日も相変わらずだったね]
花[そんなこと言わないの!]
この黒いロングヘアの美人さんは
私の友達の遼ちゃん!
私が“雲外蒼天”の姫だって知っていて
唯一白い目で見てこない友達だ!
あっ!でも安心して?
遼ちゃんとはホンモノの友達だから!
花[遼ちゃん。ちょっとトイレ言ってくるね~]
遼[...ん。行ってらっしゃい]
...遼ちゃんもう眠そう
昨日の夜ちゃんと寝たのかな?
そんなことを考えつつ朝、回収した紙に書かれていた校舎裏へと急ぐ。
私は海斗くん達にも遼ちゃんにも言えない秘密がある
モブ女1[あら。遅かったわね]
花[ご、ごめんなさい]
モブ女2[謝っても許してあげない]
二人がかりでギュッと脇腹をキツくつねられる。
そう、私はいじめられているのだ。
海斗くん達に言うなと言われているし、もししゃべったらもっと痛いことしてやると脅されている。
だんだんつねる力が強くなってきた。
痛くて涙がでてきそう...
モブ2[あはっ!泣いてる~!]
モブ1[泣いたって許されないよ?笑笑]
ザッ誰かが近づいてくる音が聞こえた
最初のコメントを投稿しよう!