1 上弦の月

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1 上弦の月

花side 朝、いつも通りに海斗くん達と学校に登校し、 いつも通り海斗くん達を囲むように集まった女子生徒達。 黄色い歓声があがる。 私は海斗くん達に、海斗くん達は女子生徒達に 囲まれながら昇降口に向かう。 自分の下駄箱を開け、中に入っている白い紙を回収 海斗くん達に怪しまれないように内容を確認する。 私のことを海斗くん達が教室に送り届けてくれる。 花[ありがと! 授業頑張ってね✨] 海斗[あぁ、またお昼] 花[うん!バイバイ] 緑[また会いましょう。] 赤馬[おう!] 桜&椿[バイバイ~👋] 鶴[また] そう口々に言う“雲外蒼天”の皆 皆を見送ってから教室に入る。 花[おはよう!遼ちゃん!] 遼[おはよう。花 今日も相変わらずだったね] 花[そんなこと言わないの!] この黒いロングヘアの美人さんは 私の友達の遼ちゃん! 私が“雲外蒼天”の姫だって知っていて 唯一白い目で見てこない友達だ! あっ!でも安心して? 遼ちゃんとはホンモノの友達だから! 花[遼ちゃん。ちょっとトイレ言ってくるね~] 遼[...ん。行ってらっしゃい] ...遼ちゃんもう眠そう  昨日の夜ちゃんと寝たのかな? そんなことを考えつつ朝、回収した紙に書かれていた校舎裏へと急ぐ。 私は海斗くん達にも遼ちゃんにも言えない秘密がある モブ女1[あら。遅かったわね] 花[ご、ごめんなさい] モブ女2[謝っても許してあげない] 二人がかりでギュッと脇腹をキツくつねられる。 そう、私はいじめられているのだ。 海斗くん達に言うなと言われているし、もししゃべったらもっと痛いことしてやると脅されている。 だんだんつねる力が強くなってきた。 痛くて涙がでてきそう... モブ2[あはっ!泣いてる~!] モブ1[泣いたって許されないよ?笑笑] ザッ誰かが近づいてくる音が聞こえた
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