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その日の中間家は、3人でただ散歩をした。
目的もなく、ただ行ってみようと思った方に歩いてみる。
スーパーやコンビニ、ホームセンター、飲食店……いたって普通の風景。
歩いているうちに、大きな川の土手の道に出た。
広い川原には緑が生い茂り、心地いい。
そこには簡単なテニスコートが設置されていた。
「……懐かしいな、昔はテニス部だったんだよ。」
長幸が目を細めて言った。
「……ねえ、教えてよ、テニス!」
元親が、長幸の手を引っ張りながらねだった。
「え?うーん……。じゃあラケットとボールでも買って、明日また来るか。」
長幸がテニス部だったのは中学時代の事。正直言って今の長幸が教えられるほど動けるとは思えなかったが、元親を楽しませるためなら、とテニスをすることにした。
そこからの帰り道、ホームセンターにて、遊び用の物ではあるがテニスラケットとボールを買って帰った。
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