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付き合ってた時もこういうところがあった。
自分が良ければいい。自分は気にしない。
自分の思う通りに行かないとすぐに機嫌を損ねる。わかりやすく態度に出してしまうから、周りからも少し嫌がられていた。
確かに好きだったと言ったけれど、今はどこが好きだったのか不思議でならないからそのくらいの好きでしかなかったのだと、別れてからわかった。
「お前が気にするとか、気にしないとかは別にどうでもいいんだよ」
多分、今まで物事を強く言われたことがないのだろう。それか、強く言われてたけど中学頃から近くにいた人が〃たまたま〃流されやすかったり、自分の意見を言えなくて周りに合わせがちだった。または〃たまたま〃周りも同じ意見だった。
だから周りは自分に反対しない、逆らわない、自分の意見は皆の意見みたいな考えになったのだろう。
「あのさ、」
「ん?」
どうしたらわかってくれるのか、分からない。
はっきり言ったところでわからない気がする。
「さっき、好きじゃないって言ったけど、嫌いでもないから」
「え?」
少しだけ表情が明るくなった。
面白いくらいにわかりやすい。
そこに、惹かれたのかな。
確かに不機嫌を前面に出されるのは困るし、いい気もしない。こっちもイライラしてくるし。でも、嬉しいと思ったこともこうしてわかりやすく前面に出してくれるから、かわいい、と思っていたのかもしれない。
でも、まぁ、それも過去のこと。
「興味無い」
人の気持ちは、変わるもの
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