1149人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと、動画からも素敵な男性とわかっていましたけど、メートル・ドテルのお姿はますますかっこいいですね! その、あの元気なお声からは……。そこは予想外でした」
「よく言われます。そこの十和田も毎日そう感じているようですから。あ、ハコさん。こちらの方のお荷物をお願いします」
今度、お客様の視線は葉子へと一直線。またお客様の笑顔がこのうえなく輝く。
「あなたが、ハコちゃん!」
「いらっしゃいませ。おまちしておりました。北星の写真集をお持ちくださいまして、ありがとうございます。十和田と申します。そして、ハコです」
葉子もセルヴーズの制服姿で笑顔を見せる。
「わ、わ、ほんとうにハコちゃんの声だ。北星さんのことがSNSで流れてきてからの視聴者なんですけれど、いまはレストランの配信も含めて楽しみに待っています。北星さんの作品の中でも、ハコちゃんの『笑顔よくなった』の写真が好きなんです。唄のハコちゃんではなくて、セルヴーズのハコちゃんに会えて嬉しいな」
こちらも握手を求めてきたので、葉子も快く応じる。
「ありがとうございます。更新回数は減りましたけれど、ここまで来てくださったこと嬉しいです。北星の写真集を刊行できたのも、チャンネルを支えてくださった視聴者の皆様のおかげなんです。本日は、どうぞ、ごゆっくり、くつろいでくださいませ」
「ハコパパシェフのお料理、いつも視聴していて食べてみたかったからほんとうに楽しみです。あ、お仕事をされているので、お邪魔にならないよう楽しませていただきますね」
最初のコメントを投稿しよう!