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また世間話に付き合わされる羽目になったが、殆んど何を言っているのか理解出来ない。
天気の話しだけは分かった。
相槌しか打っていないのに良くこれだけ話しを捻り出せるものだと感心した。
「やっぱり男の子はねー。ウチのは地方の大学に進学して家出ちゃったけど、放っておくと栄養に偏りがね。電話架けるとウルさそうにして、ああ、うん、ばっかりよ。たまに訪ねてくと部屋が汚いったら。」
「はあ……」
「猛君のとこはお母様は?」
「ええっと、天国に……」
「あら……それは……お若かったでしょうに。困った事があったら何でも言ってね。」
性別の違いと年齢差で違和感をカバーだ。
二人の浮世離れした風情も、イマドキの若い男子はこんなもんだという認識でいるらしい。
二人がイケメンだからというのもあるだろう。
気付くと、またヨエルがいなくなっていた。
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