汝の敵を愛せよ

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 「酒を飲むと赤くなるのは知ってるけど、酔っ払うって、どんな感じなんだろう。」  「飲んでみれば分かるさ。楽しみだな。」  ディオンはニヤリと笑ってビール缶のプルトップを折った。  プシュっといい音が鳴る。  泡が溢れ口に含む。  「くぅーー旨い!」  「あははは!仕事が終わった後の一杯だね。」  「サラリーマンみたいだろ?」  余り仕事してる実感は無いが。  それより、小さな顔一杯に笑みを浮かべるヨエルの可愛さに酔いそうだった。  「楽しみだな」と言ったのは、ヨエルの白い肌が赤く染まる事に対してだ。  ビールの苦味は口に合った。  あっという間に一本飲み干してしまう。
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