汝の敵を愛せよ

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 「ビールも日本酒も俺を酔わせる事は出来ない。俺を酔わせるのはお前だけだ。」  「え?じゃあ何時も酔っ払ってるって事?」  「違う!酔ってない!」  「だって……僕がディオンを酔わせるって言ってた。」  「違う──頬が赤いな。」  手を伸ばし指先でそっと撫でる。  すべすべの肌から温もりが伝わる。    「ディオンも赤いよ。」    「酔ってるからじゃない。それより、他の部分も赤くなってるのか?」  「他の部分って?」  下半身に強い疼きを覚えた。  ヨエルに触れたくて堪らない。  酒と言えばツマミ。  ツマミはヨエルだ。  「例えば此処とか。」    
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