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「トムヤンクンが辛かった。」
「甘いドリンク飲んだら良くなるよ。」
ヨエルのテンションが高い。
地獄的内装に不気味な見た目の料理を頬張り、口の回りを血糊めいたケチャップだらけにしていても、やはりヨエルは天使だった。
うっとり見詰める。
ディオンの気分も上がっていた。
照明のせいだろうか。
ヨエルの頬が赤らみ、瞳が潤んで見える。
「可愛いな。」
ヨエルの頬に手を伸ばし、身体を近付ける。
少し目を見開き、不思議そうな顔で見詰めるヨエル。
その顔が、紀伊国屋で購入したBLコミックのキャラと重なる。
「あん……ディオン。」
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