汝の敵を愛せよ

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 警察をビルまで案内する。  男達は、まださっきの姿で伸びていた。  その後、女性警察官による事情聴取を受けた。  「辛いと思ったら無理して話さなくても大丈夫ですよ。」  ヨエルに優しい眼差しを向ける。  「ゴジラの卵を見せると言われて付いて行ったら服を脱げと言われました。次に脚を開けと言われたので脚を開きました。その後──えっとぉ」  「無理しなくて大丈夫ですよ。お辛いと思うので。」  「はい、ゴジラの卵が見れなかった事が。」  女性警察官の瞳に憐れみの色が浮かんだ。  解放された時にはネオンに代わって、本物の光が歌舞伎町を照らし始めていた。
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