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軽く失礼な気もしたが、仕方ない。僕らは皆、基本的によそのグループとつるむことは少ない。由香里にしても、女子グループとは一定の距離を置いているように感じる。今まで文化祭のことに首を突っ込んでなかったので、社交性に欠ける連中だと思われていたのかもしれない。
「後で佐藤たちのグループにやってほしいことまとめてメッセージ送るからさ、とりあえず連絡先交換しようぜ」
僕の耳がピクリと反応する。『佐藤たちのグループ』とは。これではまるで僕が中心人物扱いじゃないか。席順はまさにセンターポジションだが、ザ・無個性の僕には意外な話だ。しかしそもそも今回の話が僕に来たという事実が、この仮説を補強している。意外と言いつつ、それは実のところ魅力的な説だ。
「折角だしマジで盛り上げようぜ。じゃあな」
山下が教室から出ると、廊下に居た女子が早速山下に声を掛けるのが聞こえた。まさか、出待ち? まるでアイドルだ。
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