ブラックサンタのようです。

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ほんの出来心だったんだ。 「ブラックサンタになろう!」と言う双子の兄の悪ふざけが、とても楽しそうだったから。 夜の学校って言葉に、浪漫なんて見出しちゃったから。 黒い服と世直しって言葉に、少しだけ厨二心を擽られちゃったから。 (;`・ω・´)「……な、なぁ、しょぼん。これ、映画の撮影……」 (;´・ω・`)「……んなわけ、無いでしょ……」 バラバラに割れた何枚もの窓ガラス。 見慣れた教室が見慣れぬ景色へと変貌していって。 けれどそれは、頬を抓っただけでは解決なんかしない。 クリスマスまであともう少しなのに。 「やっと見つけたぞオサム」 夢見てたのは、平和で平凡な一日なのに。 「あーらら、相変わらず鼻だけはいいんだから」 どうしてこうなったんだっけ。 (メ._⊿,#)「貴様の性根、今度こそ叩き直してやる」 ( ゚"_ゞ゚)「はは、かかってこいよウサギちん。返り討ちにしてやっから」 目の前の世界は平凡とは程遠くて。 (;´・ω・`)「……最悪だ」 そう呟くことしか、できなかったんだ。 ブラックサンタのようです。
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