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昔昔ある所に……と言うほど昔ではなく、
舞台も自然豊かというよりはどちらかといえばコンクリートジャングルな現代社会に、くたびれた男性が一人居ました。
妻子もおらず金もなく、あるのは社宅の一室と僅かな金とパワハラだらけの仕事だけ。
何度辞表を書いては出す勇気がなく、捨てて行ったでしょうか。
遂に彼の口癖は
(#‘_L’)「こんな仕事何時か辞めてやらぁ!」
になりました。
さて、そんな彼は今日も仕事に行きます。
重たい足を引き摺って、目指すはコンクリートジャングルの中にあるビルの一室です。
(#‘_L’)イキタクネェイキタクネェイキタクネェイキタクネェ
呪文のように繰り返しますが行かない訳にも行きません。
なぜなら働かないとお金が無くなるから。
生きるためには仕方がありません。
自動ドアを開き、エレベーターを使って、閑散とした廊下をいつもの通り歩きます。
ただ普段と違うのは、やけに静かなことくらい。
(‘_L’)(……何だ?また部長が夫婦喧嘩でもして不機嫌なのか?)
(#‘_L’)(……すっげぇ迷惑)
少し短気な彼はそれすら癪に障るよう。
苛立ちを抑えるために強めに扉を開いて―――
(‘_L’)つ
(;‘_L’)「…………あ?」
中の惨劇に、息を飲みました。
壁や床に飛び散る赤いものは、絵の具やペンキではない様子。
何より生臭いその匂いが何よりの証拠でした。
(; _L )「う゛ぇ……」
堪らずえずき、床に座り込む彼。
「―――お?」
その声に反応したように、部屋の中から呑気な声が響きました。
真っ黒な服に、真っ黒なマント。少し青白い顔が更に非現実的で。
背に大きい棺桶を背負っているその男は、楽しげに目を向けました。
【+ 】ゞ゚)「ハロー、ゴチになってまーす」
(;‘_L’)「かっっっっっる!!!!」
フライングマイライフ!のようです。
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