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『はい、はい。もう、いいから。良介あっち行ってて。今日は女同士、いろいろ話したいんだから』
真奈も呆れ顔で、良介君の背中を押した。
『いっつも真奈はこんな感じで可愛げがないよな。柚葉ちゃんからも、もっと女らしくした方がいいって注意してやって』
顔だけこっちを向いて、良介君が言った。
私は、指でOKマークを出して笑った。
『可愛げがなくて悪かったわね。私、オムライスとカフェオレね』
『じゃあ、私はカルボナーラとミルクティーで』
『かしこまりました。どうぞ、ごゆっくり』
良介君は、紳士的に微笑んで軽く頭を下げてから奥に入っていった。
『素敵な彼氏だよね、良介君。あんなこと言って、真奈のことが大好きで仕方ない感じ。本当に大事にしてくれてる』
『そう?年上なのになんか頼りなくって。ちょっと物足りないっていうか…』
真奈は、薄手のコートを脱ぎながら言った。
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