バイト生活の始まり

5/9
前へ
/261ページ
次へ
『いや、真奈とは…いつ…』 『ああ…結婚ね』 『すみません、立ち入ったこと聞いて』 『全然。うん…俺は…もちろん結婚したいって思ってるよ。もう26だしね。でも…カフェ店員の稼ぎじゃね。真奈は俺より頑張ってるから』 良介君はちょっと下を向いた。 そんなこと気にしてたんだ… 『良介君はすごく頑張ってるじゃないですか。誠実だし、ものすごく優しいし、好感度バツグンですよ。お金のことは…気にしなくていいんじゃないですか…?』 『ありがとう。柚葉ちゃんにそんな風に言ってもらえたら、なんか嬉しいよ。でも、男としてはやっぱり…情けないっていうか…』 『良介君。私…いろいろあって、結婚も破談になったでしょ』 『あ…うん』 良介君は、ちょっと気まずそうな顔になった。 『でも、私、結婚して、もし柊君の会社がダメになったりして、破産?したりしても…それでも、絶対に柊君に着いていこうって思ってましたよ。たまたま破談になっちゃいましたけどね』
/261ページ

最初のコメントを投稿しよう!

922人が本棚に入れています
本棚に追加