バイト生活の始まり

9/9
前へ
/261ページ
次へ
樹さんは強引だし、言い方も雑だし… だけど… こんなにドキドキするって… 正直、柊君の時もなかったくらいの感覚に、自分でも驚いてるんだ。 『どうしたんだろ…私…』 まだ柊君のことが忘れられなくて苦しいのに、樹さんに告白されたからって、こんなにソワソワして… 自分が自分でよくわからなかった。 バイトからの帰り道、どうやってマンションに戻ったかよく覚えてない。 部屋に1人、私は何も考えられず、気持ちが落ち着かなかった。 今日の夜… 樹さんに久しぶりに会えるんだ… 仕事で忙しいのに、私と会う時間を作ってくれて本当に嬉しかった。 もし樹さんがアメリカから帰ってなければ、私は今頃どうなってたのかな… 不安とか寂しさとかに襲われて… きっと毎日大変だっただろう。 生きているのも苦しかったかも知れない… そんな暗い闇に落ちないように、樹さんは… 私に光を与えてくれたんだ。
/261ページ

最初のコメントを投稿しよう!

923人が本棚に入れています
本棚に追加