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そろそろ店を出ようかと席を立った時、私に声をかけてくる人がいた。
『柚葉…』
その声に振り返ると、そこには、以前私が付き合っていた人…
元カレが立っていた。
『佐藤君!』
『久しぶり。柚葉、元気?』
驚いた。
本当に…佐藤君に会うのは久しぶりだったから。
『…う、うん。元気だよ』
『柚葉、どなた?』
真奈が聞いた。
『あ、ごめん。こちらは、大学時代の友達、佐藤君。こちら、私の同僚の浅香さん』
『初めまして。浅香真奈です』
真奈は少し冷たい視線で佐藤君を見てる。
『…あ、初めまして。佐藤光二です』
ぎこちない自己紹介のあと、佐藤君が切り出した。
『柚葉、ちょっと2人で話せない?』
佐藤君?
どうしたんだろ…
昔は…もう少し明るい表情だったのに…
まるで、今は別人みたいに暗い影をまとっているように見えた。
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