『第1話』

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『第1話』

「お、おい、本当に話しかけるのかよ!?」 「やめとけよ、相手にされないって!」 高校生になって2ヶ月が経った頃、周りはみんな仲良くなっていた。ただ1人を除いて…。 「何だよ?1人じゃつまらないだろ?」 「でもあいつ話しかけてもシカトするし、反応が薄いんだよなぁ」 「そうそう、女子にモテて気取ってるし」 「お前のそれはただの妬みだろ?」 「ち、ちげーよ!!」 反対する2人を無視して、廊下側の1番後の席に座る図体がでかい男に近づく。 「おはよう!」 「……………うん…」 「俺、工藤将暉って言うんだ!お前は?」 「…………………………松岡、拓也」 「よろしくな!拓也」 「……………うん」 これが俺と拓也が仲良くなったきっかけ。 無愛想で口数が少ないけど、尻尾を振って喜んでいるように見えたんだ。
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