おじさんと僕

　ママが僕のことを心配そうに覗き込んでいる。

　「ママ・・・？」

　「なにやってるの！　公園に行っちゃダメっていったでしょ」

　僕はママに怒られたのが悲しくなって「ごめんなさい」と言って謝った。

　ママは「行くよ」と言って僕の手を引いて歩き出す。

　おじさんのことを思い出してベンチの方を見たけれどおじさんの姿はなかった。

　さっきまでいたおじさんはどこに行ったのだろうか公園中を見渡してもおじさんの姿はない。

　僕はママに手を引かれながらしばらくおじさんの姿を探していた。