おじさんと僕

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 それくらいおじさんが教えてくれた本は面白いのです。  ある程度読むと少し休憩です。おじさんと本についてお話をした。   夢中になっておじさんと本について話していると僕が本を落としてしまった。  僕は慌てて落とした本を拾おうとして手を伸ばすとおじさんの伸ばした手に触れた。  おじさんの手はびっくりするほど冷たくてなんだか生きている人の手ではなかった。  おじさんは慌てて謝って「おじさんは冷え性だから」なんていつものように早口でなんだかいいわけがましいことを言っていた。  その日の夜、ママに公園いるおじさんのことを話すとママは怖い顔をして「変な人かもしれないから公園に行くのはやめなさい。あの公園はこの前事件があったでしょう」
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