図南の翼
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吶喊
(
とっかん
)
して進撃する十数騎。 我が眼を疑った。勇猛果敢に剣を振るう中山の兵士。その全てが年端もいかない少年なのである。 胡服と称される、
夷伙
(
いてき
)
の甲を纏い、短弓から放たれる見事な騎射で次々に兵士を打ち倒していく。 肉薄すると、彼等は剣へと得物を切り替える。
貌
(
かお
)
を血に染めた、先陣を切る少年と眼が合った。 剛矢に射貫かれたような気魄があった。
裂帛
(
れっぱく
)
の咆哮。
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