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ep0 少年と少女
「鍵は佑磨が、扉は私が...。鍵、絶対無くしちゃダメだからね?」
大都市アストラル。
数ヶ月前突如廃墟と化し、そこにある全ての生命を消失させたその場所に2人の少年少女が佇んでいた。
「うん。×××××も扉無くしちゃダメだぞ?」
「大丈夫。鍵は落としたら無くなっちゃうけど、扉は無くしたくても無くせないからね」
彼女は悲しそうな笑みをこぼした。
「そう...なのか?」
「うん。...それじゃぁ、そろそろ行かないとだから...じゃあね佑磨」
「うん、またね」
不意に少女の背後の空間がゆっくりと揺らぎ出した。ゆらゆらと揺れるそれは徐々に大きさを広げ少女を覆えるほどの大きさとなった。
その様子を視界で確認した少女は少年には目も暮れず揺らいだ空間の中へと飛び込んだ。
「...。」
その空間が収まった頃、そこに居るのは床に倒れ伏した少年だけとなった。
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