再開

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再開

 三日前に彼女に出会った日の事を回想しながら社内を歩いていると、ぐぅぅぅと腹の虫が鳴く。  そういえば、今日は昼を食べ損ねた。ふと時計の針に目をやると、時刻は18時をまわっていた。社員は皆もう帰り始める時間だ。  帰りたいが……今日中に終わらせときたい仕事もある。 「何か食いに行くか」  独りごちり、社外へと歩を進めた。  近くに軽く食べられる場所くらいはあるだろう。  食にはあまり興味がない。人間って面倒だな。 ヘビやカエルのように、食い溜め出来れば楽なのに。  そんなくだらないことを考えていた。  外に出ると、まだ肌寒い。  季節はもう春だが、夜まで暖かくなるのはこの北国ではまだまだ先だ。  上を見上げその目を凝らすと、微かながらにも光り輝きその存在をこちらに誇示する星が俺を見下ろしている。  その俺を包む街はというと、既に仕事終わりの人々を迎え入れる準備を済ませ、煌びやかなネオンに彩られていた。
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