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カレーライスとほりにしの相性は素晴らしかった。
スパイスにスパイスを加えれば相乗効果を生み出し、世界を幸福に導いた。
生サーモンとの組み合わせは史上最悪だった。
呪われし暗黒サーモン を生み出し、世界を混乱に陥れた。
ほりにしとて、全ての食材を旨くするわけでは無いのだと人類は勉強したのだ。
これは発見である。
このような地道な発見が人類の英知を蓄積させ、繁栄させるのである。
つまり、ほりにしと幾多なる食材との相性を考察する事は、人類の存続が掛かっていると言えるのだ。
僕様は犠牲になろう。
フグを食して毒に侵され「この魚は食ったらあかんヤツだ」と人類が気が付く事になった犠牲者が居るはずだ。
毒キノコを見分ける為に食して検証したキノコノ毒見係。
平安時代に罪人がやらされた仕事である。
毒キノコの致死量まで調べていたため、死亡率100%の危険な職業であった。
今、僕等が毒キノコを避け、安心してキノコを食べられるのは彼らの犠牲があったからである。
大判えびせん
これに、ほりにしブラックを掛けてみる。
無謀?あぁ無謀さ。
だが言っただろう?僕は人類の為に犠牲になると。
ペリと袋を破り大判えびせんを取り出す。
そして、その横にアウトドアスパイスほりにしブラックを添える。
そして、人類の為にぶちまける!
「つおりゃっ!」
ぶちまけたアウトドアスパイスほりにしブラックが大判えびせんの上でダンスを踊る。
しかし、そのダンスはスケートだ。アイススケートだ。
ツルツルとした大判えびせんに馴染めないほりにしが、食べようと大判えびせんを持ち上げ少し斜めになった瞬間に滑り落ち、机の上に散乱した。
「ぎゃあ!!!」
Emergency!Emergency!!
検証を一旦中止し、机の上を掃除せよ!!
○×$!Ω€@∆&!!!
あぁ、驚いた。
これは、どうするか。
んー…そうだな。割ろう。
パキパキと大判えびせんを割り、一口大にしてから、改めてほりにしブラックを振りかけた。
「いただきま。」
人類繁栄の為に、大判えびせんほりにしブラックを口にする。
甘辛い大判えびせんがパキと口の中で割れ、そこにほりにしブラック…が……???
あれ?旨い?旨いぞ?
ほりにしブラックのスパイシーが、大判えびせんの甘辛を手助けし、甘くて辛くて甘くて辛くて!!
「なんこれ旨い!!!!!!」
パキ旨!!
驚いた。旨いだなんて思ってなかった。
ネタのつもりだったのに、パキ旨だ。
旨いだろうと思っていたサーモンはデーモンになるし、わからないものだな。
なにはともあれ、僕の人体実験が人類の英知として実を結び、蓄積されたのだ。
これで、人類の繁栄期間がちょうど7年と5秒伸びた計算になる。
素晴らしい!
大判えびせん×ほりにしブラック
☆☆☆☆★☆☆
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