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俺には、茉莉花が笑っていられる世界を、傷付かずにいられる世界を作る権利なんてないから。
茉莉花の幸せをどう願っても、茉莉花の幸せの形は茉莉花が決めることだから。
何かあった時だけ、大切な時だけ、そばにいられればいい。
きっと俺達には、付かず離れずの絶妙なバランスでいられる関係が一番良いのかもしれない、そう思った。
茉莉花への想いは、もう忘れたんだ────。
そう心に鍵をかけてたのに、閉じてた扉を開いたのは君だった。
『悠ちゃんは悠ちゃんの道を、後悔しないように、幸せに生きて行って欲しい』
その真っ直ぐな言葉が、俺の心を動かした。
だから、正直に言おうと思えた。
後悔しないように。
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