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「…良かった…」
涙混じりの声が聞こえて、安堵の涙を流す。
「このまま振られるのかと思って、ちょっと焦った…」
「ごめんなさい…。でも、黙っていたくなかった。あなたには全部知っていて欲しかったから」
「ごめん…ありがとう、梨々花」
しばらく抱き合ったあと、風斗くんが私の隣へと移動してきた。
そして、私の手を握って目を見つめた。
「藤本 梨々花さん。俺はあなたを一生幸せにする。悲しい時も、嬉しい時も、全部分かちあって生きていきたい。だから、俺と結婚して下さい」
「…え」
プロポーズの言葉に驚いて頬を染めていると、愛おしげな視線を私に向けてくる。
「焦ってるって思われるかもしれないけど、本気だから。今日こうして過ごして、改めてもっと一緒にいたいって思ったんだ」
「風斗くん…」
「俺、頑張るから。絶対に梨々花に悲しい思いはさせない。だから、結婚して欲しい」
どうしよう。
嬉しくて、涙が出そう…。
「…前の私なら、本当に私でいいの?って聞いてたけど…もう迷いはないよ」
風斗くんにめいっぱい抱きつく。
「私を、風斗くんのお嫁さんにして下さい」
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