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1.
いてっ!
気を取られた隙にテーブルの角に打つかった。ホント今日はとことんツイてないなぁ、なんて愚痴を零しながらもようやく玄関に到達して慎重にドアを開く。
ガチャリと回った金属音から弾けるように、見知った女がアニメキャラクターみたいに突如視界に飛び込んでくる。怪しさ全開の笑顔で。
「来ちゃった」
舌を出しての先制攻撃。
対して俺は呆れてものが言えない。
相手にされずつまんなそうに彼女はすぐに口を尖らせた。
"ノリ悪いなー"なんて不本意なダメ出しまでされた。
この技を繰り出して許されるのは"俺が心底惚れ込んでる彼女"か"アイドル級に可愛い子"だろう。
栗山はそのどっちにも該当しないし、そういうキャラだっけ?って疑問も湧く。
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