カースト最下位落ちの男。

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「っ、ぁ、一番ケ瀬……ッ! も、駄目だ、いいからっ、離し、離せ……ッ」  暗闇の中、性器全体を包む一番ケ瀬の掌によって性器を刺激されればあっという間に射精を迎えてしまう。こちらの情けない顔を見せずに済む分、こちらからも一番ケ瀬の表情すら見えないのが怖かった。それでも、相手が一番ケ瀬だからこそ。 「……一番ケ瀬……?」  何も言わない一番ケ瀬に不安になってくる。  こちらはというと早く丸出しのチンポを直したいのに、萎えたそこを握ったまま一番ケ瀬は黙る。それどころか。 「っ、ま、て……待った、いち、ば……ッ、んぅ……ッ!!」  射精したばかりの過敏になっているそこを再び緩く扱き出す一番ケ瀬に背筋に汗が滲む。駄目だ、やめろ。そう一番ケ瀬の手を掴み、止めようとするが精液を絡め取り全体に塗り込むように扱かれればそれだけでだめだった。 「っ、うっ、あ、や、嫌だ、一番ケ瀬ッ」 「っ、十鳥……お前、そんな声も出せるんだな」 「ばか……やろ、な、ぁ……ッ!」  粘度の強い水音が響き渡る。  あっという間に芯を持ち出すそこは既に限界が近い。だめだと分かっていた。自分でやるときはこんなにならないのに。亀頭を揉まれ、長く骨張った指に愛撫されるだけで駄目だった。 「ふ、ぅ……くぅう……ッ!!」 「十鳥……っ」 「い、いやだ、も……っまた、……ッ!」 「……いいよ、イケよ」  なんなんだ、なんなんだよお前は。胸を押し返して抵抗するが、一番ケ瀬は怯むどころか先程以上に緩急付けて激しく上下されるだけでもう駄目だった。一番ケ瀬の掌の中、どぷ、と耳を塞ぎたくなるような音ともに熱が広がる。それを見て一番ケ瀬が笑う気配した。 「……お前、可愛いな」 「さいってい、だ、お前……ッぁ、く」  開いた尿道口に何かが触れる。それが一番ケ瀬の指だと気付いたときには遅かった。 「っ、ば、か、やめろッ!」  慌てて一番ケ瀬の腕を掴み引き剥がそうとするが、自分ですら触れないような敏感な部分を穿り出す一番ケ瀬に血の気が引いた。 「や、め……ッ、一番ケ瀬……ッ、おい……ってば……っぁ、あ……ッ!」 「亀頭弱いのか? ……止まんねえな、これ」 「っいちば、ぁ……ひ、ィ……ッ!!」  尿道口から指が離れたかと思いきや、今度は掌で握り込まれそのまま亀頭を重点的に覆うように刺激され、あまりの刺激の強さに全身が震えた。  もう無理だ、勃起すらしないと思っていたのに気付けば一番ケ瀬に勃たされて。  挙げ句の果、「これ、気持ちいいだろ?」と笑いながら亀頭を揉まれて何も考えることができなかった。爆発するのではないかと思うほど大きくなる鼓動。やわやわと締め付けられ、尿道口付近の先端部分を掌で擦られる都度頭の中が真っ白になり全身の毛穴という毛穴からなんらかの体液が溢れ出るような感覚。 「ぉ゛い、いやだ、嫌だっ、やめろッも、む゛……ぅ……ッ!!」 「……お?」 「――ッ!!」  亀頭を揉まれ、ぐに、と尿道口を潰された直後だった。射精感とは違う、別のものが溢れ出す。精液よりも水に近い。勢いよく飛び散ったそれが流れたあと、自分のベッドに広がっていく熱に急激に冷やされ下半身が冷たくなっていく。  壊れたようにチョロチョロと尿道から溢れるそれを俺の意思で止めることなど出来なかった。
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