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僕達は、思い出話に花を咲かせながら、豪華客船前へと移動した。
「何か御用でしょうか? 失礼ながら、みすぼらしい冒険者が乗船できるような船ではありませんぞ」
「アハハ! みすぼらしい冒険者言われてるやんか。ホンマに伝手なんかあるんかいな?」
訝しむ番人と、大笑いする姉ちゃん。
「あー、一応オーナーの知り合いなんだけど‥‥これを見てもらったら分かると思う」
僕は親父の形見を差し出した。
これだけは、奴隷になっても隠し通した、唯一の身分証だ。
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