目覚め

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目覚め

「は、この紋章は‥‥まさか!?」 「何なん? ウチにも見せてや」  門番の手に渡った形見を覗き込もうとした姉ちゃんは、懐からガラスのような物を取り出して、改めて確認した。 「アンタ、これ! 王家の紋章やないか!」  形見から僕へと視線を移した姉ちゃんと、瞳と瞳が逢う。  ‥‥ドクン。  心臓が高鳴る。  何だ、これ‥‥。  僕は、レンズ越しの姉ちゃんの瞳に見惚れてしまった。
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