日常をしみじみと感じる

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「そんな事を言って、昨日は結局皆でドンチャン騒ぎしただけでしょうに」 沙姫が言ったのは本当に昨日の事だ。 『魔法少女☆ミラクル』とは異なる『キリングゲーム』という作品に光太郎は他の幼馴染みのミュウ・ジュリースと共に放り込まれた。 何とか解決へ導き、光太郎達は帰ってくる事が出来たのだが……『キリングゲーム』の一部分が『魔法少女☆ミラクル』の中へ入り込む結果となり、向こう側のキャラクターが近隣に住む世界となった。 解決から2週間が経過し、ようやく落ち着いた頃に皆が集まり、遅れた打ち上げが行えた。 それが昨日の話だ。 「あの件から2週間は経ってるから疲れる心配は無さそうだけど?」 「いや、まあ……気疲れと言うか、なんと言うか」 歯切れの悪い返答になる。 「ふーん。アルテミスと何処かに行ってたみたいだし、何かあったの?」 「まあ、少しお出掛けをね」 アルテミスとは沙姫が魔法に出会うキッカケになった白い猫だ。 魔法の世界の猫なだけあり、人語も喋れるエリートさんである。 そのアルテミスと光太郎の組み合わせで集まりの際に姿を見せたのだが…………はっきり言って、それは随分と珍しいペアでもある。
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