マコちゃんとチィとボク2

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マコちゃんとチィとボク2

「あなたに想われてる人、可哀想よ。」 それは、マコちゃん以外の相手に言われて、一番突き刺さった言葉かも知れない。 またいつものように、名前もちゃんと聞き取れないような爆音の中で知り合った女の人と一緒に居た。 いつも通りイイ感じになって、いつも通りに相手の家で夜を明かそうとして。 でもその時に聞かれたのが。 「好きな人は居ないの?」 付き合ってる人は居ないの?彼女は居ないの?って確認される事は何度もあったし、居ないよって答えてた。だって事実だから。 あるいは、浮気相手なんてイヤよ、ワンナイトなんてお断りよ、みたいなことも今まで散々言われてきた。そんなの口先だけだって分かってたから気にも留めなかった。 でも今回のは、そういうのとは違って。 答える事ができなかった。首を横に振る事ができなかった。 男だから、そういう生き物だから、ホントに心から好きじゃなきゃ出来ないって事はないのだ。だから普通に、当たり前のようにエッチしたし、向こうもそうさせてくれた。そこまでは良かった。 「ねーぇ?」 聞いてきた女の人は確か少し年上で、長い髪はサラサラで、裸のまま、その髪を片耳にかける仕草がセクシーだった。 「こんな事しちゃってから聞くのも悪いんだけど…」 またいつものように返すものだと思ってた。 事が終わってから聞かれるパターンていうのも意外と多いもので、どさくさに紛れて2回戦目に突入なんてのも珍しくない流れで。面倒になって来たら切ればいい、無かった事にすればいい、って思って話半分で聞こうとしてた。 でもそれができなかった。 「あなた…好きな人は居ないの?」
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