26 ずっと隣に

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「うん。今年のお盆は、私と要人が別々じゃなくて、一緒に来たことに気づいたみたい。もしかしたら、私を心配してくれていたのかも」 「そうだろうな」  多くを語らなかったけど、よく出会う私を気にかけてくれていたのだろう。  思えば、私が立ち直るまでに、要人だけでなく、たくさんの人が支えてくれていたと思う。 「要人はなにを話したの?」 「結婚おめでとうございますって言われただけだ」 「どうしてわかったのかしら」 「指輪だろ」  私と要人の指にある結婚指輪。  もう自分の身の一部のようになっていて、忘れてしまっていた。 「あ、そうよね……」 「ちゃんと、おじさんとおばさんに結婚報告しろよ?」 「わ、わかってるわよ。そこまで抜けてないんだから!」  お墓に花を添え、手を合わせ、目を閉じる。  相変わらず、言い争っている私たちを眺め、両親が笑っているような気がした。   「志茉……」    泣く私を見て、要人は心配そうにハンカチを差し出した。 「違うの、要人。これはね、悲しくて泣いてるんじゃなくて、懐かしくて泣いてるの。お父さんもお母さんも、私と要人が一緒にいるのを見て、喜んでるだろうってわかるから」
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