3 友人の忠告

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「でも、その後別れたでしょ?」 「ま、まあ、だって、なんだか気まずくなって……」  高校生の頃、先輩と付き合ったのは、告白されたから。  まだ高校生だった私は、彼氏という存在に憧れていた。  もちろん、そんな浮ついた気持ちで付き合ったから、あっという間に自然消滅。 「あの頃は若かった……」 「今も若いでしょ! まだ二十四歳よ! 二十四歳っ!」  ヒートアップして、大声を出した恵衣の口を手で塞いだ。  他の先輩方の視線が、チクチク突き刺さる。  うるさくして、すみませんでしたと、なぜか騒いでいない私が、ペコペコ頭を下げる羽目になった。 「志茉。あ、あんたね。いい加減にしておきなさいよ。あの凶悪な肉食獣を野放しにしていいと思ってんの!?」 「要人のどこが凶悪なのよ。例えるなら、大型犬でしょ」  だいたい昨日だって、ご飯にふりかけで大喜びしていたんだから。  空腹を思い出し、お弁当箱を開けた。  このまま恵衣のお喋りに付き合っていたら、お弁当を食べ損ねてしまう。  蓋をあけると、田舎の手作り体験で作った大きな梅干しが、白いご飯の上にのっている。 「また田舎行きたいな」
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