24 放火犯の正体

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 火事から、一週間経った。  犯人はすでにわかっているはずだけど、ニュースになっていないのを見る限り、これが宮ノ入(みやのいり)の力なのだとわかった。  要人(かなめ)が言っていた来週あたりに見れる面白いものが、扇田(おおぎだ)のことを言っていたのなら、もうこれでなにもない。  はずだけど――まだ、要人は私に家の敷地から出てもいいとは言わなかった。  必要なものは、八重子(やえこ)さんが買ってきてくれるけど、退屈でしかたなかった。  今日は八重子さんに野菜の苗を買ってきてもらい、小さな畑を作った。  夏にはトマトやきゅうり、ナス、大葉が収穫できるはず。 「なんだか、懐かしい……」  アパート前にあった畑は、両親が亡くなってから、時間がなくなり、他の人に渡してしまった。  しばらく眺めていたけど、これが終わったら、もう他にやることがない。  八重子さんは通いの家政婦で、夕方になると帰ってしまって、話し相手もいなくなる。 「要人は残業って言ってたし。恵衣(めい)に電話しよ」  火事の後、無事だったことは伝えたけれど、会社をしばらく休むとは言ってなかった。  仕事も終わっている時間だし、会社の様子も知りたかったから、電話することにした。
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