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ソファーに座り、八重子さんが作ってくれた水出しの緑茶と水羊羹を並べ、お喋りタイムの準備は万全。
電話するねと、先にメッセージを送っておいたから、恵衣はすぐに出てくれた。
『志茉。元気だった?』
「うん。恵衣は自宅?」
『そうよ。仕事が終わって帰ってきたところ。熱いコーヒー入れて、その上にホイップクリームのせて、一日の疲れを癒すつもりでいたのよ』
「冷凍したホイップクリーム?」
『そう』
恵衣は甘党で、ホイップクリームが大好きなのだ。
以前、ホイップクリームを心おきなく食べようと、ボウル一杯のホイップクリームを作った。
当然、一人で食べ切れず、無理して食べて寝込んだ。
それでも懲りずに、大好きなホイップクリームを安全に食べるには、どうしたらいいか私に聞いてきたのだ。
『前に志茉がホイップクリームを小分けして冷凍するといいわよって教えてくれたからね。それで、どうしたの?』
「会社の様子を知りたくて。なにか変わったことはない?」
『変わったこと? 志茉が秘書課へ異動になったことくらいかしら」
そんなこと一言も聞いてない。
要人は私が不在の間、止める人間がいないと思って、好き放題しているようだ。
『あ、志茉。結婚おめでとう。二人を高校時代から知ってるせいか、今更ってかんじだけど』
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