あるお店にて

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(あの子達、帰ってしまったし‥) 「つまらないわ‥」 「店チョーーッ、思ってても口に出すのはよして下さいッ。ほら、レジお願いしますよ」 急かすのは吉野の悪い癖 でも、何故かしら? 接客なんて皆無、なのにこの混みよう‥‥ 「吉野?」 「店チョー、どうしたんですか?」 「面倒くさいわ」 「はがッ!レジしかしてないのに、何言ってるんですか。ちょっとは、やる気出して下さいよ!」 「ああ、そうね‥‥なら、この際全部100円に」 「変なやる気は止めて下さい! 百均でも、今は全品100円じゃありませんから」 「いやね、冗談よ‥‥」 「目がマジでしたけどッ!」 怒りながらも、その手は止めず仕事する姿勢はさすが吉野 その吉野の近くを小さい女の子がまだ、ウロチョロとしている (あら?この女の子‥‥) 「吉野、その女の子追い出して? 店が混むのはその子が原因みたい」 「だから訳分からない事言わないで下さいよ。 座敷童じゃあるまいしッ。 もしそうだったとしても良い事じゃないですか、商売繁盛にしてくれるなら」 「だって‥‥」 「だってが何ですか、店チョー?」 人には視えない物を視る事は幾多もある 言って貰わなくても、解る事は数多 でも、口に出さなければきちんと伝わらない事があるから 「決まってるでしょう、私が疲れたから」 想った事を口にすれば 吉野の目が前よりもきつくなった気がした ■■■■■■■■■■■■■■ やる気ナッシングの店長さんは橘くんの姉ちゃんでした おまけ~→
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