あるお店にて

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「伊藤、俺っちこれがいいなぁ〜」 「は、はぁああ!?た、高ッ!無理ッ、無理だって‥‥あっ、秋吉これは?」 「い〜と〜う〜、なんでシールなんだよッ。誰の何を壊したんだっけ?」 「痛だッ!痛たた、痛いって秋吉ッ。 いや、時計を踏んで壊したのは悪いと思ってるけど、まさか床に落ちてると思わないじゃんッ」 弟の冬也と同じぐらいの男の子達 涙目のイジられている子が連れの天パの子に 叩かれ、つねられ、叩かれていて (見ていて微笑ましい‥‥) そんな叩かれイジられている子が一人になった時を見計らい 「ねぇ、君」 「え?お、俺?」 声を掛けて見た 「何かお探し?」 「あ、いや‥‥えーー、と‥お詫びの品、と 言うかプレゼントを‥」 「あの天パの子に?」 「うえッ!?その‥‥はい」 (初々しいわ‥) 目を細め視る 心までをもゆっくりゆっくり溶かし透視すれば 視ようとすれば大概のものは視えた 「うふふ、あの子と仲良しなのね」 「え゙ぇ!?いや、そんなッいつもイジメられてるし」 「そう?でも‥‥彼のトゲは痛いけど、腕の中に入ってしまえば、あなたを守る物に変わるわよ」 「え?」 「痛いのが嫌なら‥‥そうね。よければ力、お貸しするわ」 ニッコリと微笑めば、藁でもすがるかのように高校生が嬉しそうに何度も立てに首を振った
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