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「さぁさぁ、本日の商品はコチラ。ラジコン式ダイエットマシン。メタボスライムの内臓脂肪を根こそぎ燃焼する優れものでございます!」
ラジコンカーを動かしながら、メタボスライムたちをアイテムから離れた場所に誘導する。たぶん、コイツも乾電池がないと動かなくなるんだろう。てっとり早くアイテムを回収しないとな。
「今だ、アイテム回収にとりかかれ!」
「りょ! みんな乾電池さがすよっ!」
「ぽ~にょにょにょにょにょにょん!」
「ケツカッチンで見つけるよーっ!!」
ケツカッチンって聞いたの、何年ぶりだろう。某高校のダンス部以来だと思うけど、TKG47のメンバーは一心不乱にアイテム回収に向かう。
乾電池を彼女たちから受けとれば、俺はミニゲーム以外で獲得したアイテムをボックスに入れたことになってしまうが、受けとらないとドローンも、ラジコンカーも使えない。
どうやら、俺のアイテムボックスから先に捨てるべきはプライドだということに気付かされた。乾電池が手に入ったら、気持ちよく受け取ろう。
「よし、ラジコンカーもダンジョン探索に使えるようだな。ん?」
メタボスライムたちは、なぜか俺のほうににじりよってくる。
これは一人称でメタ認知している間に手がとまり、メタボスライムどもの標的が俺に向けられるパターンか? しかも、なんか体からガスを噴出してるぞこいつら。
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